28日の債券相場は上昇。日本銀行の定例の買い入れオペが需給の改善を示したことで買いが優勢になっている。午前は為替市場の円安進行を背景に日銀の金融政策修正への警戒感から売りが出る場面もあった。

  SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、債券相場について「日銀オペ結果に加え、短いゾーンの金利が昨日、今日と上がったことから、チャンスと見ていったん買いが入ったようだ」と述べた。

  日銀は午前の金融調節で定例の国債買い入れオペを通知。対象となる全年限の買い入れ額を前回オペから据え置いた。オペ結果では全ての年限で応札倍率が前回から低下し、市場で売り圧力の弱まりを示した。

東京CPI

  総務省が28日発表した6月の東京都区部消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除く総合が前年同月比2.1%上昇した。上昇率は5月の1.9%から拡大し、市場予想の2.0%も上回った。

  全国信用協同組合連合会の資金運用部の山下周チーフエコノミストは、「東京CPIは強めだった。一般サービス価格も少し拡大し、債券を買えない材料だった」と述べた。

  

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