米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントのマーク・ローワン最高経営責任者(CEO)は、日本企業が経験した「失われた30年」の苦い歴史をよく知っている。株価低迷やデフレ、急速な少子化、高齢者人口の増加など、企業と政府は幾度となく厳しい現実に直面してきた。

しかし、それは過去の話だ。

ローワン氏は、ブルームバーグテレビジョンの番組「ウォールストリート・ウィーク」でのアンカーのデービッド・ウェスティン氏による都内でのインタビューで、「突如として3%近いインフレが生じた。金利は初めて上昇し、貯蓄は生産的に活用されるようになる」と指摘。さらに、「日本では世代交代が進んでいる。それは企業統治における世代交代であり、金利や政府政策にも及んでいる」と語った。

アポロのマーク・ローワン氏のインタビュー

ローワン氏は日本を再生の物語と位置付け、その確信を強調した。1990年代から2010年代の教訓が世界第4位の経済をどう形作っているのか自らの目で確認するため、約200人のアポロ幹部を日本に同行させた。衆院選での地滑り的な圧勝を経て第2次内閣を発足させた高市早苗首相は、大胆な歳出計画を打ち出す一方、台湾問題を巡っては中国に対して毅然とした姿勢を取っている。株式相場は急伸しており、日本銀行による12月の利上げで政策金利は30年ぶり高水準となるなど、正常化が進んでいる。

日本の復活が注目されるのは、長期にわたり深刻な低迷に苦しんできたためだ。成長率は1980年代後半に年率6.7%に達したが、その後は0-2%の範囲で停滞し、2008-09年の金融危機や新型コロナウイルス禍ではマイナス成長に陥った。日経平均株価は34年間にわたり最高値を更新できない状態が続いた。

ローワン氏は「国内市場の状況を踏まえれば、日本は長い間、強い守りの姿勢を取らざるを得なかった」と述べた上で、「今は新たな自信が生まれていると思う」と語った。

そうした変化はアポロにとって好機になると、ローワン氏は語る。日本企業はこれまで銀行融資や株式発行で成長資金を調達してきたが、現在ではプライベートクレジット、とりわけ長期の投資適格債が第3の手段として台頭しているという。

「驚異的な成長を目にしている。米国ではさまざまな形でそれが現れており、例としてメタが昨年実施した約300億ドル(約4兆6500億円)の資金調達が挙げられる」とローワン氏。「欧州でも、資金供給を巡る構造的な課題を抱える中で、プライベートファイナンスが広く受け入れられている。日本でも、その兆しが見え始めている」と述べた。

原題:Apollo’s Rowan Sees Japan Ready to Roar: ‘There’s a New Swagger’(抜粋)

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