北陸電力は10日、石川県志賀町にある志賀原発で、発電所前の海面に再び油膜が浮いていることを確認したと発表しました。

北陸電力によりますと、油膜が確認されたのは2号機の主変圧器周辺の側溝と発電所前の海面上です。海面上の油膜は約100m×30mの推定約6リットルです。

志賀原発では1日に発生した地震で、2号機の主変圧器の約1万9800リットルの絶縁油が漏れていて、降雨なども混じった水を含めて約2万4600リットルを回収していました。

その後、7日に2号機の主変圧器周辺の側溝と道路で油膜を確認。発電所前の海面上では推定100ccの油膜が浮いていることを確認し、回収していました。

7日以降は1日3回の巡視を行い新たな油の流出が確認されていなかったため、志賀原発では9日から雨水を海へと排出する排水ゲートを開けていて、油が海へと流出したとしています。

北陸電力は、油は7日に確認された油と同様、1日の地震で損傷した2号機主変圧器の絶縁油に由来する可能性が高いとみていて、9日に海につながる排水ゲートを開けたことは「もっと慎重に判断すべきだった」としています。

また、定期的な監視を行いながらも再び油が流出した原因については調査中だということです。

この油は放射線管理区域外のもので、北陸電力は発電所のモニタリングポストの数値に変化はなく、外部への放射能の影響はないとしています。