事件直前の翔向さんと事件後の被告の行動が明らかに…

また、19日の初公判では、事件直前の翔向さんと事件後の横井被告の行動が明らかになりました。

検察側によりますと、事件直前に付近を走行した車のドライブレコーダーにはストローが刺さった缶を持って1人で歩く翔向さんの姿が映っていて、友人とのSNS上でのやりとりから、酒を飲みながら歩いていたとみられます。

また、横井被告は事件後に一度現場に戻っていたといい、翔向さんを発見した通行人から助けを求められたが、その場を立ち去ったとされています。

横井被告の自宅

警察の捜査が続くなか、横井被告は事件の6日後に富山市内の自動車販売店を訪れ「雪のかたまりにぶつけて壊れた」として、乗っていた車の廃車を依頼し、同じ型の中古自動車を購入。担当した従業員が横井被告の車に付いていた血痕に気付いて警察に通報し、逮捕に至りました。

横井被告が事件後に購入した中古車

逮捕時、横井被告は店で購入した車について「ずっと乗っていた」と虚偽の説明をしていたといいます。

初公判に“被害者参加制度”を利用して法廷にのぞんだ翔向さんの父・倫さん。息子の遺影とともに、被告の発言に耳を傾けていました。

父・倫さんのふとももには翔向さんの遺影が

裁判後、取材に応じました。

翔向さんの父・山田倫さん
「(ひき逃げの)自覚が無かったにしろ、その後10日間、逮捕まで時間があった、その間どうだったのか話をしたい。なんとかして息子の気持ちとか感情を代弁したい」

次回公判は2024年2月16日で、検察側の証人尋問などが予定されています。