去年9月、神奈川県横須賀市で在日アメリカ軍の兵士による交通事故で死亡した男性の遺族が兵士などを相手取り、損害賠償を求める訴えを起こしました。

去年9月、横須賀市内の国道で右折禁止の交差点を右折した乗用車が会社員の伊藤翼さん(当時22)のバイクに衝突し、伊藤さんは死亡しました。

乗用車を運転していた在日アメリカ軍・横須賀基地の2等兵曹の男性(23)は執行猶予付きの有罪判決が確定しています。

判決では「2等兵曹は道路標識の意味を正しく理解していない」などと指摘されていて、きのう、伊藤さんの遺族が2等兵曹らと日本政府を相手取り、損害賠償およそ1億800万円を求める訴えを起こしました。

原告 翼さんの妹(20)
「兄が亡くなってから月日が経ち、兄のことを考えられるようになり、兄の無念を晴らしたいという気持ちが強くなった」

原告 翼さんの母(56)
「(2等兵曹には)一生背負い続けて賠償責任をしっかり果たしてほしい」

遺族側の弁護士によりますと、2等兵曹はすでに帰国し、どこにいるのかもわからない状況だということです。