オアシスを敬愛する日本の兄弟バンド、サハジとは...
一方、サハジは兄の西田蕉太郎(にしだ しょうたろう)と弟の曜志朗(ようしろう)の兄弟バンド。

小さなころからビートルズやオアシスの影響を受け、親子バンドで活躍したあと、兄が15歳のときには大手音楽事務所のコンテストで入賞するなど、その実力が認められ育成契約を結び東京でプロを目指していました。

しかし、当時のプロデューサーと音楽的な考え方があわなかったことから、富山へ戻り、地元を中心に兄弟で音楽活動を続けていました。それでも兄弟2人が共通して敬愛しているのが「オアシス」だったのです。
ファッションもリアムに憧れ、リアムのブランドのものを揃え、兄弟揃ってオアシスと同じカットの写真を撮り、SNSに掲載していました。
蕉太郎の作る曲にもオアシスの影響は大きかったというサハジ。兄弟が日本を飛び越えてイギリスでデビューすることになったのもオアシスを敬愛してきたことがきっかとなりました。

自身のSNSにアクセスしてきた中に見覚えのある名前。彼らを言い出したのは、なんとオアシスのレコーディングエンジニアだったニック・ブラインだったのです。
ニック・ブラインは、オアシス最大ヒットの名盤「モーニング・グローリー」などを担当した有名なレコーディングエンジニア。そして自身のレーベルも持つプロデューサーです。
兄はしつこくメールを送り続け、とにかくイギリスに行こうと思い立ち、弟を誘います。
オアシスのように決して仲がいいとは言えないサハジの2人、それでも大物、ニックに会えるかもしれないという一筋の希望を抱き、イギリスに向かった二人。
ニックへのアプローチを続け、会える確約もないままダイレクトメールでイギリスに行くことを告げ、イギリスのスタジオに押しかけました。
面会の約束を取り付けた場所こそが、オアシスだけでなくクィーンやレッドツェッペリンが名盤を録音したロックフィールドスタジオ。ニックははるばる日本からやってきた兄弟を温かく出迎え、名門のスタジオを紹介したです。
兄は「私たちはあなたとレコーディングしたい」と申し出ます。
ニックの返答は「もちろんだ」。
ニック・ブラインのレーベルからCDをだすことになり、イギリスやスペインでレコーディング。その中のデビューシングル曲「フューチャーインザスカイ」が全英チャート8位という快挙を成し遂げたのです。

地元富山の小さな飲食店でライブをしながらも資金を集め、イギリスでツアーを続ける彼ら…

兄の蕉太郎は、大好きなオアシスの再結成についてこう語ります。
蕉太郎「やっぱ再結成のキーワードは『家族』じゃないんですかね。ノエルとリアムのお母さんはひとり親で苦労して彼らを育てたそうです。50歳を超えた彼らもお母さんのことを考えたんじゃないのかなって…」

そう言いながらこうも語ります。
蕉太郎「でも来年のライブがそう簡単にうまくいくとは思わないですよ。だって二人ともロックンローラーだからまたけんかするかも…」
そして、大きな夢を語ります。
蕉太郎「来年のオアシスの復活ライブではオープニングアクトをやらせてほしい。オアシスの前座は俺たちしかいないよ!」

サハジはちょうど1か月にわたる英国ツアーを終えたばかり…
オアシスの復活と重なるように頭角を現した兄弟バンド、果たして願いはかなうのか、サハジの活躍に注目です。