当時10代の娘に対して性的暴行を加えたとして、富山地検は52歳の父親を準強姦の罪で起訴しました。起訴は26日付。中学2年生から高校2年生の間、何度も性的暴行を受けてきたと公表した福山里帆さん(24)は「時計の針がようやく少しずつ動きはじめたように思います」とコメントを発表しました。

大門広治被告(52)

起訴されたのは富山県黒部市の会社役員、大門広治被告(52)です。
大門被告は2016年、当時高校2年生だった実の娘の里帆さんに対して、抵抗できない状態だと知りながら性的暴行を加えたとされています。

里帆さんは2023年3月に、中学2年生の夏ごろから母親が外出中の自宅で少なくとも8回、被害にあったとして警察に告訴状を提出。警察が捜査を進め、2024年3月6日に逮捕に至りました。警察の逮捕直後の取り調べに対して大門被告は黙秘していたということです。

父親の逮捕を受けて里帆さんは、性被害に苦しんでいる人の力になりたいと実名を公表したうえで、12日、富山市内で会見を開き、反省の言葉を口にしない父親への絶望を語り、起訴されることを望んでいました。

福山里帆さん:
「悪いと思ってないというか、父としてはあまりそこに、反省をしていないと、私としては、絶望。もう一度裏切られたというか。血のつながりはどうしても絶てないので、未だに血が繋がっていることに苦しいこともありますから。ここまできたからには起訴してほしい。自分が過去あったことに納得できるような罰を与えていただけたらいいかなと思います」(3月12日取材)

26日午後5時すぎ、検察から起訴の連絡を受けた里帆さんはコメントを発表。そのなかでは、被害を公表したことで「社会の中に居場所をみつけつつある」と支援の言葉に感謝をあらわしたうえで、裁判を迎える前に父親への思いを語っています。