「まだ改善できる部分というのはある」
線状降水帯は特に、同じ場所にとどまるのかそうならないのかの見極めが難しいと話す伊藤准教授は、シミュレーションモデルの改良に取り組み、予測精度の向上を目指したい考えです。

東北大学 伊藤純至准教授:
「(シミュレーション)1個1個のプロセスを改めて評価して、まだ改善できる部分というのはあると思います。特に線状降水帯はこれだけ注目が集まっていますので、それをターゲットにした予測モデルの開発ということを考えていきたいと思います」

ひとたび発生すれば甚大な被害につながることもある線状降水帯。今年はその予測情報をどう受け止め防災に生かしていくか考えさせられる一年となりました。
気象庁は、「線状降水帯の予測が難しいということは予め分かってはいたが、発生した場合は大きな災害につながるおそれがあるため、予測情報の運用を始めた」としています。ただ今年はその予測が想定した以上にうまくいかなかったため、今後、伊藤准教授を含めた有識者と予測技術の向上について議論していきたいということです。