石巻市内の障害者支援施設で2022年、入浴介助を受けていた女性が全身に重いやけどを負い、その後、死亡していたことが分かりました。50度前後の風呂に5分間入浴していたとみられていて、警察が業務上過失致死傷の疑いで調べを進めています。
事故が起きたのは、石巻市門脇にある障害者支援施設「ひたかみ園」です。施設によりますと2022年12月30日、入所していた、阿部加奈さん(当時38)が職員2人の介助を受けてリフト付きの風呂に5分間入浴し、太ももの皮膚がめくれるなどのやけどをしたということです。阿部さんは病院で手当てを受けたもののやけどは全身のおよそ6割に及び3日後に、やけどによる敗血症で死亡しました。
施設がまとめた事故報告書などによりますと、風呂は湯と水を別の蛇口から出すタイプで、職員が水面に浮いていた温度計の40度との表示を確認していましたが、実際は50度前後だったと推測しています。
ひたかみ園 齋藤康隆園長「(入浴設備は)すべて安全な設備に改修している。誰が行っても同じような介護ができるようなマニュアルの徹底を見直した」
施設によりますと、担当者2人と現場責任者のあわせて3人が業務上過失致死傷の疑いで警察の調べを受けているということです。