数時間に渡って同じ所で停滞することで大雨をもたらす「線状降水帯」。この予測情報が、今年東北で初めて宮城県に発表されましたが、全国的に「空振り」や「見逃し」が相次ぐなど、予測の難しさが浮き彫りとなりました。
線状降水帯のメカニズムとは
東北大学 伊藤純至准教授:
「線状降水帯っていうのは、積乱雲が何世代も連なってできる、そういう組織化の仕組みが代表的でバックビルディング型形成と呼ばれています」
気象学が専門の東北大学の伊藤純至准教授です。この日は講義で、線状降水帯の発生メカニズムを学生に説明しました。

東北大学 伊藤純至准教授:
「でき続けるためには発達しやすい環境場、水蒸気の供給プラス上昇流が維持されないといけない」

線状降水帯とは、次々に発生する積乱雲による雨雲が列をなし、数時間に渡って同じ所で停滞することで大雨をもたらす現象です。気象庁は2022年から、線状降水帯が発生すると予測された場合、半日前をめどに「地方ごと」に予測情報を出すようになり、今年からは「都道府県ごと」に細分化されました。