出荷用のエノキタケを包むフィルムや段ボール、輸送に使うガソリンなども値上がりし続けています。
エノキタケ農家・浅沼さん:
「今までに比べればこの200グラムのキノコですけど、こういうキノコを1個作るのに4円ぐらい経費は上がってる」
年間500トンのエノキタケを出荷している浅沼さん。
トータルで1000万円の経費上昇が経営に重くのしかかります。

エノキタケの生産量が日本一の中野市では、年間4万4000トン以上を出荷。
一方で、生産者の数は年々減っていて、1971年のおよそ1300をピークに、現在はわずか66にまで減少。
日本一の産地を支える担い手不足は深刻です。

エノキタケ農家・浅沼さん:
「単価も安い経費も上がるってことで、ここ数年で本当に生産者が減りました」
「大俣っていうところなんですけども、エノキ作っているの私だけになっちゃったんですよね」
そうした中、持続可能なキノコ栽培に向けた取り組みが始まっています。
遊休農地を活用して栽培される背の高い穀物。
宮入キャスター:
「千曲川沿いの広い畑で育てられているこの植物ソルガムです。高さは2メートルほどありますが、このソルガムを使って作られるのがエノキタケなんです」
宮入キャスター:
「千曲川沿い畑に突如として重機が現れましたねこれは何の作業ですか?」
JA担当者・横田さん:
「ソルガムといってイネ科の植物なんですけど、これを栽培して収穫してキノコの培地に混ぜるという作業の今は収穫作業をしているところです」
JA中野市が2022年から遊休農地を活用して栽培に取り組むソルガム。

ソルガムはアフリカ原産のイネ科の植物で、食物繊維やポリフェノールが豊富な穀物ですが、この畑では収穫したそばから、茎や葉を細かくしていきます。