まず、卵を割る専門業者で回収された「殻」を砕いて粉末状に。

さらにホッパーと呼ばれる機械でパウダー状に加工します。

ヤマト化工・倉澤篤郎工場長:                                                   「こちらの原料ですが卵の殻が51%、パルプが7%、メラミン樹脂が42%ミックスされている原材料になる」

その後、パウダー状の原料を扱いやすいように固形に。

これを熱して、プレス機で高温圧縮し、器の形状に加工していきます。


ヤマト化工・倉澤篤郎工場長:                                      「これに熱と圧力がかかって伸びていって、固まって食器の形になります。どんな食器でもこの金型があれば作れる」

仕上げにバリと呼ばれる余計な部分を取り除きます。

ヤマト化工・倉澤篤郎工場長:                                           「適度な太さで削って、手触りが良くなるように熟練の技が必要な工程」

こうして、卵の殻を使ったバイオマス食器「シェルミン」が完成。

これまでの業務用の食器と変わらない見た目とデザインを模索しながら、何千回もの試作を行い、2年がかりでたどり着いた”地球の未来を考えた器”です。

ヤマト化工・倉澤篤郎工場長:                                        「卵の殻が主成分なので、従来のプラスチックと比べて耐熱性が非常に高い。条件によって電子レンジでも使用できる食器となっております」

まるで漆塗りのような質感のこちらの器も「卵の殻」から作られました。

シェルミンは、新江ノ島水族館のカフェや、大手牛丼チェーンなど導入企業も増えていて、グッドデザイン賞も受賞。

「卵の殻」を使った取り組みは食器だけではありません。