火葬場の見学を通じて、生徒が感じたことは、「寄り添うことの大切さ」。
生徒:
「遺族の方に寄り添う気持ちが火葬場の人たちは大きいんだなって感じて」
「みんなに命についての重要さや、今どう生きるかっていうことをじっくり考えてほしいです」
愛和病院副院長・平方眞さん:
「人の命は終わるんだっていうことにも触れることができたって、その年頃にとって大事なことと思ってます」
長野市の愛和病院・副院長の平方眞さん。
患者の苦痛をやわらげ、その心にも寄り添う緩和ケアが専門です。
平方さん:
「誰の人生も最終的には終わるわけですから」
「人生会議をいかしていければいいなと思ってます」
人生の最期をどのようにして迎えたいか。
死が迫った状態で、決めたり、伝えたりすることは難しいのが現実です。
そこで、平方さんが勧めるのが、あらかじめ自分の意思を示し、家族など大切な人と共有する「人生会議」です。

具体的には、人生の最期をどこでどのようにして迎えたいか。
財産の相続、仕事の引き継ぎ、家の片付けなどについて話し合います。

人生の終わりを迎えるための「準備」は優先度の高いものから進めていきますが、平方さんがポイントとしてあげるのが、死の「覚悟」と「準備」を分けて考えることです。
宮入キャスター:
「一緒に考えちゃいけないんですね?」
平方さん:
「覚悟がないと準備ができないと思ってる方がけっこう多いので、そうではなくて覚悟は置いといて必要な準備は進めてもらった方がいい」
「時間もいるしお金がかかるものもあるし、準備が整ってくると覚悟もそれなりに自然にできてくる方が多いので」
そして、人生会議は日常会話の中で気軽に何度でも行ってほしいと平方さんは話します。
平方さん:
「人生会議で決めたことっていうのはそのときにこうしたいって思ったことで絶対的な回答ではない」
「思っていたのと期待していたのと違う展開になったときに、その人生会議で言っていた内容を変えてもいいんですよ」
「こんなはずじゃないっていう人生の最期じゃなくて、まあいい人生だったなって思える人生の最期を迎えていただきたい」