市川医師:
「コースタイムだと5時間35分なんですけども、それじゃ厳しいから、1.2倍ぐらいで登って6時間40分で登ると、ほぼほぼ5メッツになるので、その人の安全な体力レベルで登れる数字になるので、あなたの場合は1.2倍のペースで、その時の心拍数はいくつですよ、っていう感じで話している」
専門の医師だからこそ、的確で具体的なアドバイスができます。
市川智英医師:
「多分この5年間で(患者に)おそらく登れませんって言ったことはほぼないと思うんですよね。あなたはもう病気があるとか、何かだから登れませんってことはなくって、どうやったら登れるか、リスクを極力下げるような形で、登る方法とか、登り方とか、普段のトレーニングの方法とかをお話させてもらっている」
「肺活量を測定していきます」
2023年秋に心筋梗塞を発症し、登山者外来を受診した青木さん。

患者・青木幸徳さん:
「一度病気をして、もう最初は諦めたんですけど、こういった検診があるっていうことを知って、登山に特化した相談もできるということが、ちょっと望みがあるかなと思ったので」
肺機能検査や心臓のエコー、血液検査などを一通り行い、最後は、市川医師が最も重視するCPX=心肺運動負荷試験です。
市川医師:
「はい、ではどうぞ漕ぎましょう。1・2・1・2…」

少しずつ負荷を重くしながら、およそ10分間こぎ続けます。
「もうちょい上げられますか?」
「もう無理です」
「今軽くしましたのでちょっと漕ぎましょうかね」
「じゃあおしまいになります。お疲れ様でした」
市川医師:
「では、結果の話を順番にしていきますけど…」
遠方からの受診者も多いため、検査結果はその日のうちに説明。
再び山に登ることはできるのか、不安もにじむ青木さんでしたが…。