長野市で3月、クレーンで吊るしていた重機の部品の下敷きになって、男性が死亡した事故で、資格のない作業員にクレーンを運転させていたとして1日、解体業者などが書類送検されました。
労働安全衛生法違反の疑いで、長野労働基準監督署から長野地方検察庁に書類を送られたのは、長野市安茂里の解体業「勇翔(ゆうしょう)」と、代表取締役の69歳の男性です。
事故は、3月14日の午後5時半ごろ、長野市真島町の勇翔の資材置き場で、移動式のクレーンを使って、重さおよそ1.3トンの鉄骨カッターと呼ばれる重機の部品をトラックに積み込む作業中に、クレーンが傾き、鉄骨カッターの下敷きになって24歳の男性が死亡したものです。

長野労働基準監督署によりますと、使われていたクレーンは、吊り上げ荷重2.63トンのもので、操作するためには移動式クレーン運転士免許か、小型移動式クレーン運転技能講習を修了する必要がありましたが、運転していた20代の男性は、いずれの資格もありませんでした。

長野労働基準監督署では、会社は、事故の前にも複数回にわたってこの男性にクレーンを操作させていたものとみています。