なぜ組長の首を刺したのか 被告人質問で男が語ったこと

~弁護側の被告人質問~

(弁護側)
「事件当日、組長の家に行った目的は」
(被告の男)
「兄貴分の供養と、(借金についての)メモを見せてほしいという願いを持って」

(弁護側)
「なぜ出刃包丁を持参したのか」
(被告の男)
「メモを見て間違いがなければ、指をつめて責任を取ろうと思いました」

(弁護側)
「なぜ指をつめようとしたのか」
(被告の男)
「自分ができないことについては、指をつめる習慣がある。借金問題を収めるために指をつめようと…」

被告の男は出刃包丁を持参した理由について、自らの指をつめるためだったと主張。弁護側は続けて事件当時について質問した。

(弁護側)
「なぜ刺してしまったのか」
(被告の男)
「その時の記憶は本当に無いですが、可能性としてはメモを見せてもらえなかったという深層心理だけです」

(弁護側)
「首の後ろを狙って刺したか」
(被告の男)
「そんなことはないです。頭(組長)に対して狙うなんて気持ちはない。頭に対する忠誠心は自他ともに認めています」

また弁護側から「組長は自身にとってどんな人か」問われると、被告の男は「尊敬できる人。入所当時から大事にしてくれて…生涯の恩人です…」と言葉に詰まる場面もあった。