全国の高校の教育課程で唯一、半導体を学ぶ学科がある熊本県立水俣高校で、専門家による初の出前授業がありました。
熊本大学 宇佐川毅名誉教授「いわゆる『チップ』と呼ばれる、この黒いものが半導体」

水俣高校では2025年度、半導体の知識や技術を学ぶ「半導体情報科」を設置し、8人の生徒が学んでいます。
きょう(5月27日)は初めての出前授業があり、工学部で情報電気分野の教育などに携わってきた熊本大学の宇佐川毅(うさがわ・つよし)名誉教授が、半導体の基礎について教えました。
宇佐川名誉教授「半導体というのは、ある条件が整うと電流が流れる。条件が合わなければ電流が流れない。それで『半』なんだよ」

さらに生徒にWi-Fiルーターを分解させて基板などを確認しました。
水俣高校半導体情報科1年 下村英明さん「半導体のみならず、プログラミングなどの情報技術も学んでいきたいと思っています」

この学科では今後も外部の専門家による出前授業や半導体企業への見学などを行う予定です。

1学期には、水俣市の企業を訪れて、半導体を作る際に使う「クリーンルーム」の利用方法を学んだり、有明高等専門学校の教授から半導体の回路や設計を教わったりするということです。