■ 幼稚園の「通園バス」チェック体制

9月5日、静岡県で通園バスの中に置き去りにされ、3歳の女の子が熱中症で亡くなりました。いま、園児が使うバスの安全性が問われています。


後生川アナウンサー
​「熊本市内の幼稚園では、通園バスでの事故を防ぐため様々な対策が取られています」


熊本市のときわ幼稚園では、100人近くの園児が通園バスを利用しています。


園児がバスを降りたら、同乗していた職員が車内を隅々まで確認します。


その後、バスを停めた運転手が改めてチェック。


さらに、各教室では 1人 1人名前を呼んで、顔を見て、登園しているか確認します。

ときわ幼稚園 岩津 宏美 主任
「何人かの目を通すことで、漏れが無いようにということを心がけております」


この通園バス、園児が取り残された場合、1人で外に出るのは極めて難しい構造になっています。


後生川アナウンサー
「通園バスの扉のレバーは園児の手の届かない高さにあり、さらにボタンを押しながらレバーを引くことでしか開けることができません」

さらに…

ドライバー  菊池好彦さん
「(園児が)顔を出したり、手を出したりしないように極力開かないようになっています。ここで止まるようになっています」


通園バスでの悲劇を防ぐために、いま注目されているのが車内の人の動きを感知して通知を送ることができるセンサーです。こちらの幼稚園でも導入を検討中ですが、まずは基本的な確認作業を怠らないことが大切だと話します。


岩津 主任
「​新たなものを作ることも大事なんですけれども、基本にあるものを再度、忠実に間違いなく進めていくことが大事なんだろうなと感じています」


■ 閉じ込めにロードサービスの到着を待つ母親も

一方、県内では 0歳と2歳の女の子がエンジンが切れた車の中に およそ 1時間閉じ込められ、熱中症の疑いで病院に運ばれました。


8月30日午前10時ごろ、2人の母親が施設の従業員に助けを求めました。
「子どもが車のカギをロックしてしまった」

母親が車を降りた際、2歳の女の子に車の電子キーを持たせていて、車内の女の子が誤ってカギを閉めたということです。


車に子どもたちが取り残され20分、当時子どもの様子を目撃した人は…

目撃者
「ものすごく泣いていて。開けてって感じで窓を一生懸命押していた」


その後、消防が駆け付けましたが母親はロードサービスでカギを開けてもらいたいと到着を待ち、消防は窓を割れないまま時間が過ぎていきました。


目撃者
「顔が高揚して、丸い汗が噴き出して髪の毛がべったり頬にくっつく感じで。今まで見たことないくらい苦しそうだった」