■ ペットも家族。一緒に避難したい!
9月 5日から 6日にかけて 九州に接近した台風11号。熊本市では「ある事情」を抱えた人たちが、特別な避難所に身を寄せました。

6日午後 8時過ぎ…熊本市 中央区にある「九州動物学院」。

ここは熊本市が指定する【 ペット同伴避難所 】で、飼い主と動物が、一緒に避難できます。
熊本市西区の女性が、愛犬の「るぅく」と ともに 身を寄せていました。

西区から避難してきた女性
「 やっぱり一緒じゃないと不安 」
「 あの子も不安だし 私も心配だし ふたりでここにいること自体が安心です 」

大人しく見える「るぅく」ですが、
飼い主さんいわく、いつもよりも興奮している様子なのだとか。

それもそのはず「るぅく」にとっては、突然連れて来られた慣れない場所。
そこで、女性はトイレグッズなどの衛生用品のほか、食料や食器など
普段「るぅく」が使い慣れたものを自宅から持ってきていました。
避難所スタッフからのアドバイスだったそうです。

九州動物学院のスタッフ
「 普段と違う場所で過ごすイヌやネコにとって安心材料のひとつ 」
「 毛布も自分の匂いがするから安心する材料になる 」

九州動物学院がペット同伴避難を受け入れた きっかけは熊本地震でした。
約1か月間で のべ 1500人 と 1000匹のペットが身を寄せました。

ペット同伴の避難の必要性を再確認した九州動物学院は、去年6月『 ペット同伴避難所 』として熊本市と協定を締結。今回の台風に備えては、先週金曜日の時点で市から要請を受け、準備をし、5日正午に開設しました。

九州動物学院の徳田 竜之介 理事長は、鳴き声や匂い・アレルギーなどトラブルが避けられないペットとの避難は【 ペット同伴専用 】の避難所が必要だと訴えます。

九州動物学院 徳田 竜之介 理事長
「 熊本地震の時もペット同伴避難ができないから 壊れかけた家に戻ったり 、 テント泊や車中泊などに2次災害のようなことが起きた 」
「ペットを助けると飼い主も助かるし、ぜひ広がってほしいと思う。必要なこと 」

今回は2組が避難。ちなみに「るぅく」は6日朝まで滞在し、無事に帰宅したそうです。