■数千枚のポスター 特徴が似た遺体の連絡…違った


警察の捜査が始まると、比呂子さんは千尋さんの情報提供を求めるポスターを作りました。制作には植物公園の先輩らが…、市内の施設や店舗などへのポスター掲示の依頼は知り合いたちが協力してくれました。これまでに製作したポスターは数千枚。地元新聞にチラシ約5000枚を配布したこともあります。テレビの取材にも応じ、放送を見た人から情報が寄せられたこともありましたが、進展に繋がるようなものはありませんでした。

25歳での失踪ということで、「ただの家出なのではないか」「宗教団体が絡んでいるのでは」こうした言葉をかけられることも少なくなく、つらい思いをしたこともあったそうです。

別の行方不明事件をニュースで聞くと、特に心が痛むといいます。

(母・比呂子さん)
「子どもが行方不明と聞くと、同じようにつらい思いをしている人が不憫でなりません」

2018年、北陸地方から千尋さんに特徴が似ている遺体が見つかったと、警察から連絡がありました。DNA型鑑定を求められ、千尋さんが使っていたブラシやへその緒などを提出しました。結果がでるまでの1か月あまり、悪い予感ばかりが膨らみ、押しつぶされそうになりました。結果、歯型などから遺体は千尋さんとは別人と分かりましたが、当時の心境を思い出すたびに苦しくなるといいます。