もう一度、みんなの笑顔と出会いたい―。再び、イチゴ農園は動き出します。まずは、ハウスの構造的な弱点を洗い出し、雪対策を講じました。

サゴタニ牧場 久保宏輔 副社長
「雪をそもそも積もらせない工夫をしようと考えていまして、ハウスの屋根のところに灌水チューブをつけて、雪が降ると常にそこから15℃ぐらいの地下水を流し続けて、雪をまず屋根に載せないようにします」

そのほかにも可変式のブレスを導入したり、ハウスの長さや高さを変えたりして工夫していくということです。

クラウドファンディングも立ち上げました。

久保宏輔 副社長
「ありがたいことに、目標金額第1弾を300万円に設定したんですけども、1週間で目標金額を達成して…」

ただし、倒壊による被害総額は6000万円を超えるということで、ネクストゴールとして新たに700万円を設定し、支援を求めています。支援のメッセージもたくさん届いているようです。

久保宏輔 副社長
「今回、支援してくださった方の中にもコロナ禍のときに牛乳を配らせていただいたときに飲んでいただいた方から『あのとき、力をもらったので、今回、今度はわたしたちが応援します』って言ってくださったり」

久保さんは、3年前、コロナ禍で廃棄となってしまう牛乳を医療従事者に無償提供することで医療現場をサポートしました。

久保宏輔 副社長
「地域に支えられているというか、本当に助けてもらいながらやっているなと。選んでくれる人、応援してくれる人があって初めてどんな事業も成立しているのかなとあらためて感じています」

農園の再建が進む中、うれしいニュースが飛び込んできました。G7広島サミットで、ランチメニューの食材としてサゴタニ牧場の乳製品が使われました。

久保宏輔 副社長
「各国の首脳のみなさんに食べていただいたことはとてもうれしいけど、ふだん牛乳を飲んでくださっている方とか、ふだん応援してくださっている方が、それを見て、喜んでくださること以上はないので」

提供されたメニューですが、久保さん自身は食べたことがないそうで…

久保宏輔 副社長
「(食べたこと)ないんですよ。『セミフレッド』も初めて聞きました。恥ずかしながら、そんな食べ物があるのかっていう…」