300人以上参加 実践意識した大規模地震訓練

地震訓練アラート音
「緊急地震速報 大地震です」
18日呉市では、地震を想定した防災訓練が実施されました。揺れによって市内に甚大な被害が出て、避難者が中央公園に集まってくるという想定です。
訓練には市民や市職員のほか、自衛隊や消防など300人以上が参加。被災直後の避難所開設から避難生活まで体験しました。
避難者には受付けで居住区が振り分けられ、自分たちで段ボールベッドやテントを組み立てていきました。
参加者
「やっぱり難しい。1回やれば大丈夫だが初めてなので。これをどこにかけていいか分からない…」
訓練には医師や保健師なども参加し、避難者の健康状態を確認して回りました。
保健士と参加者の会話
「薬を飲んでいて、できればトイレが近い場所に変えてもらえるとありがたい」

心身のストレスなどによって引き起こされる「災害関連死」が、被災後の生活の課題です。24年の能登半島地震では、災害関連死の数が直接死を上回っています。広島県は南海トラフ地震で、県内の避難者数を73万人。災害関連死を最大3700人と想定しています。
今回の訓練では、下半身に詰まった血栓が呼吸困難などを引き起こす「エコノミー症候群」の対策として、医師がエコー検査などを実施しました。
本格的な避難体験をした参加者は―。
参加者
「いろいろ勉強になった」
他の参加者
「地震が起きたときどうしたらいいのか家族で話し合って、訓練を生かせるようにしたい」
呉市は防災で市民との連携を強めたいと話します。
呉市総務部危機管理課 岡田英樹課長
「大きな災害になれば、市民と一緒になって連携していくことが非常に大事。市民と顔の見える関係になる。非常にいい訓練になった」
呉市は県の新しい被害想定をもとに、南海トラフ地震への備えを整えていくとしています。
呉市総務部危機管理課 岡田英樹課長
「津波被害も想定されるが、急傾斜地に住宅地も並んでいるので、地震によっては土砂災害も懸念されている。高齢者も多く避難に時間がかかる。こうした訓練が呉市内の全域で広がっていくことを期待」

































