広島市は22日、広島市安佐南区の回転寿司店「すし辰緑井本店」でアニサキスを原因とする食中毒事件が発生したと表しました。市は、運営会社の「鮮コーポレーション株式会社」に対し、当該店舗の一部営業禁止を命令しています。
広島市によりますと22日午後0時45分ごろ、「体調不良で医療機関を受診したところ、内視鏡検査にてアニサキスの虫体が摘出された」と連絡がありました。
広島市保健所が調査した結果、18日夜に回転寿司店を利用した1人が19日未明から吐き気や胃痛などを発症していたことが分かりました。
潜伏期間中に原因となる食事は回転寿司店で提供された鮮魚介類だけでした。いずれも提供までの過程で冷凍や加熱処理はされていませんでした。そのため、広島市保健所は回転寿司店で調理された「生さんまの握り」と「サーモン軍艦」が原因のアニサキスによる食中毒と判断。この回転寿司店に対して「冷凍品を除く生食用鮮魚介類の調理と販売の禁止」などを命令しました。
広島市はアニサキスによる食中毒を防ぐため、サバやサンマ、サケなどの魚介類に関して中心部まで十分に加熱することや、マイナス20℃で24時間以上の冷凍することなど、予防策を講じるよう呼びかけています。