広島市で、AIを活用して被爆体験を伝える「被爆証言応答装置」が完成しました。
スクリーンに映し出された被爆者 笠岡貞江さん
「こんにちは、笠岡貞江と申します」
「応答装置」は、被爆者が高齢化する中、原爆の体験を継承するため、広島市が6800万円かけて5台、製作しました。20日は、証言を収録した5人の被爆者のうち4人と、質問作りに協力した高校生が、装置を試しました。

証言者を選ぶとスクリーンに等身大の被爆者が映し出され、事前に収録した映像の中からAIで選んだ回答が再生され「対話形式」で質問ができます。
高校生
「もし戦争がなかったら、あなたは何をしていたと思いますか?」
スクリーンに映し出された被爆者 八幡照子さん
「もっともっと勉強したかったです」

質問は1人200問を超えたため、収録は看護師立ち会いのもと、数日に分けて行われました。
応答装置を実際に体験 崇徳高校2年 新聞部 宮本桜 部長
「スムーズな回答で、まるでそこに被爆者が立っているような感じがした」

証言収録に協力した被爆者 切明千枝子さん
「広島のあのときの惨状が忘れられるのが怖いのです。映像、声、形として残されるのはありがたいことだと思っています」
広島市は、来年度中の本格運用を目指しています。


































