訪問税は、廿日市市の宮島でおととし10月、全国に先駆けて導入され、フェリーなどの運賃に上乗せする形で1人1回100円が徴収されています。

竹原市は大久野島で訪問税を徴収する金額や方法、税の使い道については「未定」としていますが、検討の背景には、一部の観光客がエサを放置するなどウサギとの距離感を巡るトラブルがあります。ことし4月には、現地でウサギを蹴って死なせるなどした男が執行猶予付きの有罪判決を受けています。また、旧日本軍の毒ガス製造施設など戦争遺構の保存や、老朽化した道路の改修といった課題もあります。

観光客
「観光の町でもあるから環境をいいように整えてほしいので、そういうところにお金を使ってもらえたら1000円でもいい」
「100円ぐらいとか。後世に残す歴史資料館の保存維持に使ってもらえたら」
「ちょっと反対。税が導入されることで、足が遠のく人もいるのかなと思う」
「ウサギのために使われるのであれば。500円ぐらいなら全然…ウサギの餌とセットとか」

竹原市は、大久野島のさまざまな課題を解決するための新たな財源として、2028年度ごろの訪問税導入を目指しています。10月をめどに検討委員会を設置して議論を進めるとともに、大久野島を管轄する環境省とも協議していくとしています。