「大柿旋風」から野球部の存続危機へ
平成最初の夏(1989年)、島の有力選手が集結した大柿高校は、広島大会の決勝に駒を進めます。
甲子園出場こそ叶いませんでしたが、島の人たちを勇気づける快進撃となりました。

時は流れ、少子化という大きな波が押し寄せています。過去には、全学年で800人近くの生徒を抱えていた大柿高校ですが、現在は76人。
中学生の7割以上が、江田島を出て広島市や呉市の高校に進学しています。そんな逆境にありながらも、野球部にとって明るい出来事もありました。

1年生20人のうち4人野球部に入ったのです。なかでも、ひときわ強い思いを持つ生徒がいます。
浜崎 英杜(はまさき ひでと)さん。普段は少し控えめな性格ですが、ショートを守り、チームを引っ張ります。