西日本豪雨の教訓 ”同行避難意識したハード整備”と”防災訓練”

大原ハイツ自主防災会 松田秀則会長
「みんなしんどい。これからの生活どうなるの?というのが一番心配だった」
松田さんは当時1か月以上、避難所で生活をしました。被災者が体育館などで過ごし、動物たちは廊下などにいたといいます。
大原ハイツ自主防災会 松田秀則会長
「出入りするときに、においの問題が起きて移動してもらった。ペットも家族なので、納得いかないところもあるだろうが、基本『人』。かわいそうだが、そっちが優先になってしまう」

熊野町はこうしたトラブルを教訓に、避難してきたペットを屋内で隔離収容できる施設を、災害後に3か所整備しました。それぞれイヌ20匹・ネコ10匹が専用の部屋で過ごせますが、全国的な整備は進んでいません。
熊野町 三村裕史町長
「ペットを飼っている世帯は多いが、そうではない世帯もある。同じ避難者として尊重しないといけない」
熊野町はハード整備と並行して、防災訓練にも力を入れています。6月8日には同行避難訓練を実施しました。
参加者(女性)
「(記者 こういうイベント初めて?)2回目。関心は高い。熊野町は以前怖いことがあったので…」
別の参加者(女性)
「こういう場に慣れておくのはいいこと」
ペット災害危機管理士の上野さんは、災害時に躊躇せず「同行避難」できるように、基本的なしつけや健康管理など、日頃の備えを大切にしてほしいと訴えます。

ペット災害危機管理士 上野貴子さん
「過去の災害でも、ペットがいるから避難しなかったという人がいる。それで尊い命が奪われたこともあるので、動物がいるから避難しないではなく、動物も一緒に避難することをしてほしい」