石破総理の辞任表明以降、株価は上昇しています。日経平均株価は一時、4万4000円を初めて突破。ただ、「先行きは楽観できない」との見方もあります。

9日夜、都内にある“投資家バー”。 投資家たちは熱気に包まれ、店内は活気を帯びていました。

9日、日経平均株価は取引開始の直後からぐんぐん上昇、一時、4万4000円を初めて突破しました。

投資家
「大高騰されると逆に困る。4万5000円とかだったら『ひやっ』となる。(買えばいいんだよ)買うか!その前にね。買いをいれます」
「日経平均自体はこれからも上がり下がり繰り返しつつ、上がってはいくのかなと」

勢いがあるのは株だけではありません。都内にある貴金属などの買い取り店。

金製品の買い取りを依頼にきた人
「ちょっと査定だけでもしてみようかと」

持ち込まれたのは、金の指輪やネックレスなど、あわせて3点。

「3点でこちらの金額」
「えっ、3点で?」

査定の結果…、18万円もの値がつきました。

金製品の買い取りを依頼にきた人
「高すぎてびっくりしました。だいぶ贅沢できるかなと。高いホテルに泊まりたい」

大阪取引所で取引されている金の先物価格は、2営業日連続で最高値を更新。この店では、金の買い取り依頼が殺到しているといいます。

担当者
「ここ直近2週間で買い取りした品物、全体で本日の価格で約1700万円分程になる」

では、なぜ相場はこれほど活気づいているのでしょうか。

23ジャーナリスト 片山薫(経済担当)
「“石破おろし”が続いて経済政策が全然進まなかった。これが少し解消されるのではないかという期待。もう一つはアメリカでいまFRBが利下げをどんどん進めていくのではないかという期待」

ひとつは“国内”。石破総理が辞任する意向を示したことで、次の政権による経済政策への期待が高まり、株価を押し上げています。

もうひとつは“アメリカ”。労働市場の減速を受け、中央銀行にあたるFRBが利下げに踏み切るとの見方が広がりました。

こうした動きも、追い風となっています。ただし、楽観視は禁物との見方も。

23ジャーナリスト 片山薫(経済担当)
「“トランプ関税”の影響でアメリカ経済が痛み始めているのではというのが見えてきた。少し資産を金に逃がしておく、安全資産に逃がしておくという動き。今後、不安要素はアメリカ経済にある」