ヨーロッパモデルでも一部が日本周辺への北上の可能性を示唆

ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターでは、ある予想時刻の48時間以内に、その場所から300キロ以内を熱帯低気圧が通過する確率を公表しています。最大風速が17メートル以上の熱帯低気圧が接近する可能性を示した確率です。

9月3日から8日にかけての予想をみると、確率の高い領域が、フィリピンの東海上から次第に沖縄周辺の海域へと移動していくことがわかります。沖縄周辺の海域の方が確率が高くなっているのは、熱帯じょう乱が発達して台風となる可能性があるためだと思われます。

またアンサンブル予想の9月9日午前9時予想について全メンバーの結果をみると、バラツキは大きいですが、西日本の周辺に北上する可能性を示すメンバーもあります。

【画像で確認】次の台風は台湾の南へ北上へ 9月6日までの雨・風シミュレーション

現在の北西太平洋の海面水温を見てみると、フィリピン周辺は広く30℃以上と非常に高い海域です。日本周辺も西日本の南の海上も広く30℃前後のエリアが広がっています。海水温度の面では台風は発達する環境が整っていそうです。
九州の南から南東方向に帯状に若干海水温が低くなっているのは台風10号が進んだルートの下で海水がかき混ぜられたエリアとみられます。

もしこの熱帯低気圧が台風となれば台風11号または12号となりそうです。北東太平洋にあるトロピカルストーム「HONE(ホネ)」が、アメリカの監視対象領域から日付変更線を超えて気象庁の監視対象領域に入ってくるため、これが先に台風11号となる可能性があります。

気象庁・アメリカ・ヨーロッパの予想ともまだかなり先の予報で不確定要素が多く、確定的なことを話す段階ではありません。あくまで参考程度の情報とはなりますが、少し頭の片隅にでも入れておいてもらえたらと思います。

※台風に関する情報について最終的には気象庁が発表する情報を参考にしてください