記者:
「この写真もそうですね。すべて別人のものでリリー・ローランドという人物のものではありません」

=医師姿の写真=
「この写真も顔の部分だけ貼り付けられた合成だと思われます」

リリー・ローランドから送られてきた写真は、本人を示すパスポートのほか、米軍のものとみられるIDカードなどもありました。

男性:
「リリーは、『シリア政府から多大な報奨金をもらった』と。自分の身内はアメリカで暮らす小さな娘しかいないので、出金するために『報奨金を送るので預かってほしい』と」

「報奨金を送るため、配送業者への支払いを立て替えてほしい」。リリーからの依頼を疑問に思いつつ、「返金してくれるなら」と考えた男性はこれに応じてしまいました。リリーは、男性に「配送料」としてコンビニで電子マネーカードを購入するよう求めました。

【LINEやりとり】
「リリー、本当に信じていいですか?」
「心から信じてほしい、約束する35万円分のギフトカードを買って全部送ってください」
「どこに送るの?」
「カードをスナップして今すぐ私に送ってください、ここのLINEで私に送ってください」
「了解」
「コンビニに着きましたか?」
「いまつきましたよ。リリー、本当にだまさないか!」
「どうすればあなたを騙すことができますか」

配送料としてギフトカード35万円分を購入すると、リリーはそこから次々に金を要求し続けました。

【LINEやりとり】
「どのくらいもっていますか?」
「5万が精一杯です」
「私の愛 50000円は少ないですね。30万円にしてください」
「無理ですよ!掻き集めても頑張っても10万が限度」
「あなたの優しさに本当に感謝しています 愛してます 今すぐコンビニに行ってカードを買ってください。待ってます」

男性は詐欺の可能性を何度も疑いましたが、「日本で一緒に暮らしたい」というリリー・ローランドの言葉と、送られてくる現金の写真などから要求に応じ続けてしまいました。