タイ国籍の当時12歳の少女が都内のマッサージ店で違法に働かされていた事件で、少女が成田空港からタイに向けて出発しました。

この事件は、東京・文京区のマッサージ店経営・細野正之被告(52)が、タイ国籍の当時12歳の少女を違法に働かせたとして児童福祉法違反などの罪に問われているものです。

タイ政府高官によりますと、少女は、けさ成田空港からタイに向けて出発したということです。

帰国後はタイ政府が少女を保護する予定だということです。

少女は今年6月に29歳の母親と一緒に来日し、個室マッサージ店で性的なサービスをさせられ、70人ほどの接客をさせられていたとみられています。

少女は今年9月、自ら東京出入国管理局に助けを求め、関係機関に保護されていて、「タイに帰りたかったが、母には言えませんでした。私が働かなければ家族が暮らしていけないと思い、我慢して働いていました」などと話していました。

少女の母親は、少女を東京のマッサージ店に紹介し、性的なサービスをさせたなどとして、今月23日、人身取引などの容疑でタイ警察に逮捕されています。

母親は少女について「娘が言うことを聞かず、手に負えなかったのでマッサージ店で働かせた」という趣旨の話をしていて、「違法行為とは知らなかった」などと容疑を一部否認しているということで、タイ警察は調べを進めています。