★日本海で発生する線状降水帯の特徴は
その加藤博士は、日本海側で発生する線状降水帯の特徴については次のように指摘します。
気象庁気象研究所 台風・災害気象研究部
加藤輝之 部長
「まず起こりやすい場所は当然あって、日本海側で発生するには大量の水蒸気は対馬海峡を通って入ってこないと大雨にはならない」
「海岸線の向きが重要で、(入って来る水蒸気と)平行になっていると、あまり発生しない」
加藤博士が、日本海側で線状降水帯がかかりやすい地域として挙げるのは、以下のエリアです。
▼新潟県から東北のエリア
▼福井県北部から石川県
▼島根県から山口県にかけての山陰地方
発生した線状降水帯は、北陸や東北地方ではやや南東方向にのび、山陰地方では東向きにのびることが多いといいます。
★山陰地方や広島県北部にも大きな影響
1983年、島根県西部を中心に100人を超える犠牲者を出した豪雨では、記録的な大雨をもたらしたのは日本海で発生した線状降水帯でした。
また、山陰地方にかかる線状降水帯では、一部が広島県北部に流れ込み被害をもたらすケースがあります。中国地方で初となる大雨特別警報が発表された2017年7月の大雨でも、山陰方面から東へとのびてきた線状降水帯が広島県北西部の一部にかかり、土砂崩れや河川の氾濫などの被害がありました。
