加計高校が人気の一方… 町が抱える深刻な問題

一方で町が今、抱えるのはある深刻な問題です。
町民は「人口がどんどん少なくなってきている。去年・ことしだと年間で町内で生まれる子どもの数が10人台になってきている」と話します。
子育て世代の流出などで人口減少が進む安芸太田町。現在の人口はおよそ5500人と、20年前と比べ4割近く減少しています。その中で町に明るい兆しをもたらしているのが「加計高校の存在」だといいます。
町民たち
「町としてはほんまに活気や元気をもらえとる思うし、希望の星というか、なくてはならんもんじゃ」
「イベントなんかでもボランティアで加計高校の生徒に出てもらったりとか、わたしたち年取った人間がどういうことをやっているかって見に来られたりもあるので、わたしたちもちゃんとしてなきゃっていう気持ちになる」

地域住民とのさまざまな交流も生まれています。
3月5日、生徒たちは広島駅を訪れました。安芸太田町の住民、乾一心 さんが祇園坊柿などの特産品を販売する店を出店していて、「高校生らしいアイデアで地元のお店を盛り上げたい!」と先月から店の商品を宣伝する活動を始めました。

東京出身の2年生・武田咲香 さんは、「わたしたち高校生でポップを作りました。歩いていて、目を引いて、かわいいとお店に来てもらえるきっかけになったらいいな」と、商品の「棒いなり」のオリジナルキャラクターを考案。かわいいポップを手作りしました。
安芸太田町 みんなの店 乾一心 さん
「みんなが力を貸してくれることが小さなところにも伝わるから、生徒が手伝ってくれて、本当に違うけぇ」
全国から集まった生徒一人ひとりが安芸太田町に活気をもたらしています。