沖縄の三線を広げた『さんしんの日』今では世界が注目

琉球の民謡や古典音楽を奏でる楽器のひとつでしかなかった「三線」。その評価が高めることに大きな役割を果たしたのが、直彦さんが提唱し、今では世界中で行われるようになった演奏イベント『さんしんの日』だといわれています。
三線の評価の高まりが、沖縄の内外に民謡のファンを広げていくことにつながりました。
上原直彦さん
「伝統的な全てのものは、先人たちからの預かり物で、次の時代の人達に預ける作業をしなさいという一つのきっかけではないのかと思う。預かる作業も楽しかったけど、今度は預ける作業を楽しみながらやっていきたいと思います」

ウチナーグチに、沖縄の文化にこだわり、次世代にひきつぐために続けてきた直彦さん。3年前に大病を患って以来、『民謡で今日拝なびら』のスタジオには入らず、週に1度の電話出演に切り替え、今年に入ってからは、体調を鑑み、電話での出演も見合わせてきました。
そして先週、番組の卒業が発表されました。
リスナーの兼久さん
「沖縄の民謡を世界中に普及させてる『さんしんの日』。鳳ホールでやりますよね 素晴らしい。こういう企画をなさったのは上原直彦さん以外、ほかには沖縄にはいない。あの人だからできた、とても感謝しています」
「もう少し頑張ってもらって私たちを楽しませて、私たちの後輩あとのリスナーたち、この子たちにも元気になって楽しませて、直彦さん元気になってやってもらいたいと思ってた ショックです」
60年続く『民謡で今日拝なびら』をけん引してきた上原直彦さん。今月29日、録音インタビューでの出演をもって、リスナーに別れを告げます。