長距離弾道ミサイルとなる軍事偵察衛星の打ち上げに備えるとして、破壊措置の準備命令が出てから半月あまり。沖縄では、南西諸島へのPAC3の配備などが進みましたが、現在までに北朝鮮に大きな動きはありません。北朝鮮の動向や自衛隊の部隊展開について、専門家に話を聞きました。

山田耕平カメラマン(4月27日)「航空自衛隊宮古島分屯基地上空です。アンテナや電源車が並べられ、着々と準備が進められています」

先月22日、浜田防衛大臣が弾道ミサイルなどに対する「破壊措置準備命令」を出したことを受け、迎撃ミサイルPAC-3部隊を展開するため自衛隊は沖縄本島のほか石垣島、宮古島、与那国島に連日機材を輸送。

北朝鮮が衛星の発射予定を公表する前に、準備命令が出たのは今回が初めてです。

当初、政府は米韓首脳会談が開催された先月末の『衛星発射』を警戒していましたが、現在までに北朝鮮に大きな動きは確認されていません。

南西諸島の島々が突如、“国防の島”となった部隊配備。こうした対応に沖縄県の幹部はー

沖縄県幹部「警戒を続けるにも県には充分な情報が降りてこない」
沖縄県幹部「南西諸島への“部隊展開の訓練では”と批判の声が上がるのは当然」

一方、政府や防衛省の関係者はー

政府関係者「タイミングが分からないなか、緊張態勢を続けるのは自衛隊にとっても厳しい」
防衛省幹部「通告前の部隊展開は勇み足にも見える対応だった。引き際が難しい」