この日、佐賀駅前の広場で行われていたのは、与那国島の伝統芸能などをPRするイベント。

佐賀県が避難先と想定されたことを契機に、計画の策定と並行して地域間交流を図ろうと、実現しました。

市民:
「驚きました。迫力もあるし、良かったです」
「初めて見ましたけど素晴らしいですね本当に。行ってみたくなりました」

島の繁栄を願う与那国島の伝統芸能「道唄(ミティウタ)」。

その土地の頭首に盃などを奉納する演出がありますが、今回は、松尾さんらがその役目を担いました。

▽佐賀県危機管理防災課・松尾経太主査
「やはり避難される方はかなり不安や心配があると思われるので、計画の策定については、粛々と進めつつも、今後も交流を深めていけたらと思います」

武力攻撃が予測される場合を想定した政府の国民保護計画。住民避難に関係する地域間の交流が本格化するなか、計画の策定に向けた模索は続きます。

【記者MEMO】
与那国島の住民の避難先が佐賀県に確定したわけではなく、現在の計画もあくまで ”検討上の仮の設定” です。

佐賀県では、来年度末までの「受け入れ基本要領」の策定に向け、就労・就学支援など避難の中長期化を見据えた検討も進められていますが、国においては、今の制度設計や前提条件などについてさらに深い議論が求められます。