野原正晴さん:
「発見することができて本当にほっとしました」
上里勝彦さん:
「自分の親がいなくなったらと思うと悲しい、見つかって本当に安心した」

女性を発見した野原正晴さん

認知症を患う人が行方不明になる例は全国で非常に多い。2024年には1万8000人以上が行方不明だ。これは10年前に比べ1.5倍近くに上る数で、社会の高齢化が進んでいることが増加の背景にある。

認知症者の捜索は困難を伴う

警察庁のまとめによると、行方不明になった当日に発見できれば、死亡事故に至るケースは1%未満だが、2日以上経過してしまうと、行方が分からないままか、死亡して発見されるケースが10%に跳ね上がる。早期発見は非常に重要だ。

沖縄県 認知症行方不明者家族の会 安慶名達也代表

沖縄県内で「認知症行方不明者家族の会」を作り活動する安慶名達也さんは、行方不明の母親を探して14年になる。突如いなくなることがある認知症者の捜索には、種類が多い認知症の特性をよく知る必要があると話す。

▼安慶名達也さん
「認知症には約70種類あります。アルツハイマー型・レビー小体型・血管性・前頭側頭型が、日本では “4大認知症” と言われていますが、問題がある脳の部位によって、行動形態が異なります」