戦前、湧田村は県庁のほか商人の屋敷などが立ち並んでいたといいます。現在、出土した遺物の整理作業が、県立埋蔵文化財センターでおこなわれています。

▽県立埋蔵文化財センター・大堀皓平主任専門員
「こちらの瓦ですが、通常の瓦ですと、こういった今の建物の中でもよく見られるようなこの赤色の瓦のはずですが、例えば表の方は黒いススとかがかなり付着しているような状況ですし、別の瓦は、瓦に溶けた鉄だとか木材とかが張り付いている様子があります」

およそ1000平方メートルの範囲から、この箱の何十箱分もの瓦が出土しました。また、割れた窓ガラスや、熱で溶けたガラスの欠片なども多く見つかっています。
▽県立埋蔵文化財センター・大堀皓平主任専門員
「ガラスの融点、溶ける温度っていうのは、少なくとも600とか700度が必要なので、それぐらいのかなりの高温下の中にこの火災時、街があったんだろうということを想像すると、火災のすさまじさという多くの証言がありますけれど、それと一致した内容が、このガラスが示しているんじゃないかなというふうに考えます」
