沖縄から旧盆期間の今、ちょっと変わった旧盆の話題です。
旧盆に欠かせないあの世のお金「うちかび」。
ウークイの日に燃やすことでご先祖様にお金を送ることができると言われていますが…そんなうちかびのペット用があることを皆さんご存じでしょうか。
商品がうまれた背景には、大切なペットとの別れに向き合い大切に思い続けたいという開発者の思いがありました。

ご先祖様にとって大切なあの世のお金「うちかび」。沖縄では旧盆のウークイの日にうちかびを焚いてご先祖様を送り出します。
ペットのうちかびは、通常のうちかびに比べおよそ3分の1のサイズで、魚と骨が打ち付けられた「ペットのうちかび」。開発したのは沖縄のローカル情報を発信するポータルサイトDEEokinawaの本田義統さんです。
DEEokinawa 本田義統さん
「梅という名前なんですけど。去年まで飼っていて亡くなってしまった。それがきっかけでうちかびを作りました」
去年、天国へと旅立った梅は、保護猫として本田家に迎えられ大切な家族の一員として愛されていました。

DEEokinawa 本田義統さん
「子どもたちも小さくて急に亡くなったのでなかなか死を受け入れられなかった。お盆に帰ってくるからもてなして送ってあげようと話して、その時にお盆と言えばウチカビだなと」
大切なペットとの別れに向き合い、気持ちを整理して家族で送り出したい。そんな思いからうまれたのが、ペットのうちかびでした。
うちかびは一つ一つ本田さんが手作りしています。材料となる紙や型を文具店などで揃え試行錯誤を繰り返し、3か月の製作期間を経てようやく完成しました。ペットのうちかびは、現在DEEokinawaの公式HPから購入することができます。
うちかびを購入した 奥平千春さん
「ぶん太郎君の骨壺です。」
ペットのうちかびを購入した奥平さん。去年、会社で飼っていた猫のぶん太郎くん亡くし、悲しみに暮れる中でペットのうちかびと出会いました。

うちかびを購入した 奥平千春さん
「去年の12月30日に亡くなって、初盆になるのでお盆しようかなと。模様がまた良いですよね魚と骨と。人間はお金だけどペットにはやっぱり食べ物をあげたい」
悲しみを整理し思いを馳せることで、少しずつ死と向き合うことができました。
うちかびを購入した 奥平千春さん
「知り合いや親戚に配ったりしました。家族の一員だったと思うので。皆さんにとっても。同じ先祖と一緒に供養できるというのは嬉しいかなと思って。特別な存在なので。」

DEEokinawa 本田義統さん
「ペットのうちかびを燃やすことでペットの死と向き合ったり、うちかびを燃やしたことがない方もペットのうちかびを燃やすことで沖縄の文化の一端に触れていただければと思います」
大切な家族への”魚と骨のお土産”。皆さんも届けてみてはいかがですか?