今季無敗で九州リーグを制した沖縄SVは全国地域チャンピオンズリーグへの出場権を獲得しているので、まずは一次ラウンド突破を目指します。
さて、悲願のJFL昇格を目指す沖縄SVですが、負けなしでシーズンを制すも、負けなかったことによる「課題」も浮き彫りになったと言います。

地域チャンピオンズリーグまでちょうど1週間となった先週金曜日。トレーニング開始から30分ほど経った頃、選手兼任監督・高原直泰の檄が飛びます。

高原直泰監督
「グラウンドに入ったらスイッチ入れろよ。グラウンドに入る前にここに入ってきたら、本当にもう2時間。2時間しっかりやろう、スイッチ入れろよ。」

今シーズン、20試合ある九州リーグで黒星はゼロ。負けなしで駆け抜けてきた沖縄SVですが、先月行われた全国社会人サッカー選手権大会では2回戦敗退。

高原直泰監督
「プレーが証明している。はっきり言って。一年通して戦ってきた中で本当に有り得ない失点の仕方だったので、それはなぜ起こるのかなと、やはりなにか調子に乗っている、そういう選手がいてしまったことでチームとしての質が保たれずに総崩れしてしまったのはダメージがあった」

勝つために戦う勝負の世界で、勝ち続けたことによって起きてしまった敗戦。日の丸を背負い戦った高原が放つ言葉には重みがありました。

高原直泰監督
「どのチームも自分たちの人生をかけてみんな戦ってくる。当然ですけど。そういう相手にそんな状況で驕りを持つ選手がいるチームが勝てるかと言ったら、当然ですけど勝てるわけない。そんな甘い大会じゃないし、それを嫌というほど味わってきたわけです俺らは。特にこの2年間は。ロスタイムで失点したのが痛手になって2年連続で決勝リーグに進めなかった」

苦しんだ時間を糧に4回目の地域チャンピオンズリーグに挑むチームは例年にない選手層を誇り、誰が出てもチーム力を落とすことなく戦い続けられると言います。
中でも注目はリーグ戦出場18試合で22ゴールを決めた、身長185cmの長身FW・一木立一。

その活躍が顕著に現れたのは、今季ホーム最終節でした。

巧みなコントロールで先制点をあげると。2点目も一木。3点目を決めハットトリック。更に高原の折り返しに一木。抜群の得点感覚でこの日1人で4ゴール。今季新加入の一木が最前線でチームを支えます。

一木立一選手
「僕1人で取った点ではもちろんないし、チームメイトの繋いだパスが自分に来たり、そこをフォワードとしてどうやってボールを受けるかとかを結構意識した結果が得点につながっていると思う」
Q.高原選手との出会いは刺激になっている?
「本当に自分の財産だと思っている。良いところは盗んで自分に生かしていきたい」

高原直泰監督
「自分たちが取り組んできたことには当然自信を持っています。はっきり言うと。ただそれをやれないようにしてしまうのは自分たち次第。そこをまずしっかり当たり前の戦うというところを準備するのが大事かなと思う」

通常1週間に1回のペースでリーグ戦を行いますが、地域チャンピオンズリーグは1日1試合のペースで3日で3試合と超過酷。まずは初の決勝ラウンド進出へ、11日(金)から始まる1次ラウンド突破を目指します。