島の東部、194世帯318人が暮らす大原地区。創業73年の玉盛スーパーは、島にある店で規模が最も大きく、他店に比べれば物価高騰の影響を受けにくいそうだが、それでも5キロのコメは高いものだと5000円台だ。

▼玉盛スーパー 玉盛雅治さん
「本来はこれ(この値段)で売れる商品ではない。やっぱり流通コストがすごくかかるものですから。これはコストを入れると原価を割っている可能性もあって」
「物価が上がったから、コストが上がったからすぐ商品に転嫁できるかと言ったら、顔見たらなかなかできないですよね」
親戚や友人など、顔見知りの買い手を相手に価格を上げたくない気持ちも働き、玉盛スーパーでは観光客向けの商品を増やすなどの工夫も。それでも赤字覚悟での経営だ。

「竹富町のこういう事業をやっている人たちは、本当に責任感でやっているんです。地域を守らんといかんと。本当に心が折れそうな状態でやっているんですね」
現在西表島にある商店は6つ。これまではライバル同士だったが去年、物価高騰対策を話し合う「協議会」を立ち上げ、行政と連携して対策を検討している。
▼屋良商店 屋良誠一さん
「皆さん同じように地域のために頑張っているが苦しい状態で、竹富町と輸送に関しての補助がどうにかできないかとか、6店舗ぜんぶで共同仕入れができないかというところを、今手探りで」