今回、久米1丁目自治会で行われたアンケートでは、地域の住民33人から回答を得られました。そのうち、去年の津波警報発表時に「避難しなかった」と答えた人は19人。荷物を纏めて待機していた、自宅がコンクリート造りの3階建て以上だったから、などの理由がありましたが、なかには高台に向け車を走らせたが渋滞で「家に戻った」という回答もありました。
車での避難が多かったのは、時間帯も関係していました。津波警報が発表されたのは午前9時1分。通勤などで既に車を使っていたため車での避難を選択した人が多くいました。しかし、渋滞の列に津波が押し寄せてきたら命を落とす可能性があります。ではどうすればいいのか。
車に乗っているときに津波に関する情報が出たときの対処法です。防災士の稲垣暁さんによると、「周囲の状況を確認しながら」、「車を路肩に停めて」、「鍵を置いたまま」。これは緊急車両の通行を確保するための重要なポイントです。そして「身一つで」近くの高くて頑丈な建物に避難すること、これらを想定しておくことが大切です。
一方で、高齢者や障害のある方など徒歩での避難が難しい人たちもいます。そういう場合に備えて誰を車に乗せて誰が運転するのか、地域の中で役割分担をしておくと少ない車の台数で避難できます。
そのためには普段からの地域での交流が必要ですが難しい地域もありますよね。そういう場合は家族や頼れる人と一緒に家の中の安全な場所や近くの高台に避難する練習をしてみる、リアカーなどに要支援者を乗せて避難できるかやってみるなど、
車以外での避難方法を試しておくことが重要です。