30枚の原稿用紙に託す記憶 「軍は住民を守らない」



▼大城 勇一さん(91)
「これが摩文仁で死んだ長女」

大城さんの姉は戦場で、母は戦後マラリアで亡くなりました。

長らく語ることができなかった、自身の戦場の記憶。

▼大城 勇一さん(91)
「自分の戦争体験を皆に知ってもらおうと思って、戦争体験の手記を、子どもたちや孫に配った」

大城さんは自身の凄惨な地上戦の経験を、30枚以上の手記にまとめています。



(大城勇一さんの手記より)
「死体が累々と横たわり、この世の物とは思われない地獄さながらの光景」
「日本兵は住民を追い出し、砲弾の危険にさらし、スパイ容疑で虐殺し、食料を略奪したことを戦争体験者は知っている」
「この世に神や仏なんてあるものか。なんで私たちがこんな苦しみを受けなければならないのか」


▼大城 勇一さん(91)
「軍隊が一般住民を守らないということは、私は沖縄戦でじっくりと悟った」

「軍は住民を守らなかった」。沖縄戦の教訓として、大城さんは今の時代に訴えています。

▼平良 優果記者
「戦後80年目の6月23日を迎えます。大城さんにとって6月23日はどういう日ですか?」

▼大城 勇一さん(91)
「私は慰霊祭には参加しない。かえって昔のことを思い出して、どうしようもない」

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