調査報告書の公表後、学校関係者や保護者らが集まる勉強会が始まった。
矛盾した要求やメッセージを出し続ける「二重拘束=ダブルバインド」について、
実体験を語る教員もいた。
「ダブルバインド」を“使っていた”と語る教師
▽高校教諭
「ダブルバインド、私たちは使います。その方が言うこと聞くので生徒は言うこと聞くから」
「でもこれってずっと続けていると、生徒の思考を破壊する。多分脳も委縮しているし、精神障害に追い込みますよね、絶対に。だけど、そこまで考えていないです、“私たち”は。私もそうだった」

学校関係者の問題意識の欠如に危機感を抱く教員もいた。
▽小学校教諭
「(生徒Aさんに関する)提言書、出たねって言ったんですよ(職場で)。“何の?” “へー” で終わりです」
「社会の中で起こった出来事は、他人事なんですよね、完全に。私たちには関係ないよね(という反応)。そんなのどうでもいいじゃん、みたいな」

▽高校教諭
「私は今現場で声を出せないです、怖くて。部活動を頑張っている先生に向かって、それ大丈夫なの?と言うのはためらいますし、やっぱり言いにくい」
「でも勇気を出して言わないといけない。でも、そういう空気をどうやって作ったらいいんだろう、それはすごく、勉強会を通して思いました」
▽小学校教諭
「子どもの権利を大事にしようとすると、どうしても甘やかしている大人と見られるのが現状だと感じていて。子どもを変えようとするのが教師や大人、でも変えるべきは大人だし、変わるためには子どもの声を聞かなきゃいけない」

シリーズ「我が子を亡くすということ」は完結まで毎週土曜更新。続編は9月28日(土)に公開します。第1回記事からの全編はこちら