一方、前回第2回の公判では少女への証人尋問が行われ、年齢について次のように証言している。

【第2回公判でのやり取り】
検察官 
「(年齢について)どう答えた?」
 少女 「〇歳(16歳未満)ですと答えた。」
検察官 「日本語だけで?」
 少女 「英語でも」「分かるようにジェスチャーで答えた」

少女は両手も使って実際の年齢を示したと話していて、30日の法廷でのワシントン被告の証言は、少女の記憶と大きく食い違う。

「罪として扱われるとは思ってもいなかった」

【第3回公判】
弁護人 「性的な思いを持ち始めたのはいつ?」
 被告 「そのような気持ちは、キスを始めたあとに」「公園で見た時、彼女はbeautifulだと思ったけど、その時は性的な思いは抱いていなかった」

プライバシー保護のため表現を控えるが、法廷では当時起こったことについて詳細な動作の確認が進んだ。ワシントン被告は、少女に対し徐々に性的な行為に及んでいく際、拒否されていないという趣旨の証言を一貫して続けた。

そして、罪として扱われるとは思ってもいなかったと語った。

弁護人 「警察がきて刑事事件だと言われ、なんて思った?」
 被告 「I was very surprised, confused.(とても驚き、戸惑った)」

弁護人からの質問の最後で語られたのは、現状への失望だった。

弁護人 「あなたの現状は?周りでおこったことは」
 被告 「全て失った、家、車、時計、自由も」

第3回公判のワシントン被告(法廷内スケッチ)


I lost everything I have.」
「“kid napper and rapist”と社会から見られている」

もともと基地の外に住んでいたワシントン被告は、嘉手納基地から出られず監視下に置かれた状態にも不満を示した。

被告 「僕と同じ年齢に見えた」「もし〇歳(少女の実年齢)に見えていたらその場を去っていた」「I have no interest in younger women.(若い女性に興味はない)」

公判の終盤こう語ったワシントン被告は当時24歳。一方少女は当時、学校指定のジャージ・体操着を着用していたことが確認されている。