水不足が深刻な土地で育ち 水を有効活用する素材研究の道に
そして、支援が充実していた沖縄科学技術大学院大学のプログラムに応募。見事採用され、日本で研究を続けEFポリマーを完成さた。
従来のポリマーは、石油などを化学的に合成していて、土に混ぜることはできなかった。しかし、ナラヤンさんが開発した「EFポリマー」は、オレンジの皮など従来捨てられていた原料を活用して作られた100%オーガニックなポリマー。
畑にまいても時間がたてば土に還る素材だといい、現在インドと日本を拠点に事業を推進している。
ポリマーは最初は粉末状の資材だが、水分を吸うとゼリー状に膨らむ。水分を長く保持することができるため、農作物を育てる土の中にポリマーを混ぜ込んでおけば、雨を吸水し作物が枯れるのを防ぐことが期待できる。
▽EFポリマー代表取締役 ナラヤン・ラル・ガルジャール
「気温45度から50度の砂漠地域でも効果を発揮しているので、これは砂漠の緑化にも役立つと思います。」
取材班は、ナラヤンさんが開発したポリマーを実際に利用している本部町のオクラ農家を訪ねた。
▽オクラ農家・伊良波さん
「自分が持つ畑は水やりのシステムがないので、水の節水と収量を増すという意味でEFポリマーを使いはじめました。雨が多い時期ではあるが、オクラの樹勢がいいというのと、収量はまだ感じられないが、水やりをあまりしてないが生育が良い。それを考えれば結構良いんじゃないかと思います」