異業種の介護参入には 強い味方も

富士家の介護事業参入には、もう1人、鍵となる人物がいる。田場恵介さん(46)。富士家に入社する前は、介護福祉士として26年間、福祉の現場で働いてきた異色の経歴の持ち主だ。

▽田場恵介さん(46)
「ある意味見えないプレッシャーもあるので、どぎまぎしながら、楽しんでやっている」


▽大嶺隆社長(57)
「15年~20年前からの波乗りの仲間で、僕が先輩ですけど、(親の介護について)よく相談していたんですね。またやっていた仕事に戻るのっていう形だったが、僕が説得してやろうってことになった」

田場さんは、この施設のオープンに至ったのは、通所介護施設を取り巻く ”ある課題” も背景にあったと教えてくれた。

▽田場恵介さん(46)
「各事業所さん、模索しながら色んな事業を展開してきたとは思うが、市場が高齢者中心というので、「第2号被保険者」が見落とされているのが現状」

介護保険の加入者は、65歳以上の「第1号被保険者」と40歳~64歳の「第2号被保険者」に分けられる。

沖縄県のデータ(2024年1月末時点)では、支援や介護を必要とする人、約6万3000人のうち「第2号被保険者」は全体の2.5%。

県理学療法士協会は、圧倒的に多い65歳以上を対象にした通所介護施設が多くならざるを得ず、40歳~64歳の「第2号被保険者」が職場復帰に向けた十分なリハビリを行える施設は、少ないとしている。

▽田場恵介さん(46)
「若い方たちが埋もれているということに気づいた。リハビリや運動特化型のデイサービスはあるが、若い層が求めているリハビリではないのが現状」