2025年2月の開業に向け住民への説明尽くす

また市内の旅館やホテルでつくる連合会は宿泊コテージについて、「部屋数や料金によっては民業圧迫の可能性がある」と主張。市議会に見直しを求める請願を提出しましたが、審査の結果、賛成少数で不採択となりました。

(別府市旅館ホテル組合連合会・久保力夫幹事)「唯一砂湯があるというところでの再開発なので、公共の土地のあり方をどういう風にしていくのか。同業圧迫になるのではないか」

宿泊コテージに対し民業圧迫を懸念する声があがっていることを認識したうえで河野社長は次のような考えを示しました。

ティーケーピー・河野貴輝社長

(ティーケーピー・河野貴輝社長)「別府にあるホテルや旅館のプライシング(価格設定)を見ながら、新しい施設は数があるわけではないので圧迫しないような形で料金設定をしていきたい」

一方、市民からは再開発に理解を示す声も多く聞かれました。

(市民)「ずっときれいになるからいいのでは」「海を見ながらお茶を飲めたりカフェができたりもう少し行きやすい感じになったらいい」「観光客と市民の住みやすさが平等になるぐらいで進めてほしい」

河野社長は2025年2月の開業に向け、今後も住民への説明を尽くしながら事業を進めていきたいと語ります。

(ティーケーピー・河野貴輝社長)「別府は潜在能力があるし、もっと再生できる。もったいない資源が眠っているんです。ティーケーピーがひとつの起爆剤になって、『おんせん県おおいた』『別府』というブランドが既にできているから、もっと世界に発信したい」

長く親しまれてきた公共の土地を民間事業者が大規模に再開発する今回の事業。回復基調にある観光にも影響するだけに、今後も行政を中心とした丁寧な説明が必要といえます。