中学校の部活動の地域移行により、大分県宇佐市に新しく「女子ソフトボールクラブ」が誕生しました。スムーズに移行するのが難しいと言われる中、発足したチーム。監督や選手たちを取材しました。

宇佐市でことし5月、地域クラブとして発足した「駅川ガールズソフトボールクラブ」。現在、中学生10人と小学生4人が所属しています。

(坂本羽海キャプテン)「皆が協力したり負けても勝っても支え合ったりするところが魅力です。部活動から地域クラブになってこうやって続けられるということがうれしいです」

教職員の働き方改革を背景に国が進めている部活動の地域移行。選手たちも昨年度までは駅川中学の部活動に所属していましたが、今年度は保護者が中心となって新たに地域クラブが誕生。中3の選手の保護者で、理学療法士の小野秀幸さんが監督として名乗りをあげました。

(小野秀幸監督)「学校の部活動も7、8個あったんですけれども、閉鎖・廃部になりました。やりたくても続けられない環境っていうのを目の当たりにしてそのために少しでもできることがあればと思った」

練習は週4日で平日2時間、休日(土曜or日曜)3時間で、選手の保護者らが指導にあっています。地域クラブを巡っては経済的負担や指導者・選手不足など多くの課題を残しています。

(小野秀幸監督)「周囲の人たちから協力してもらい、ありがたいチャンスだと思っています。こうした活動ができるモデルケースとして取り組んでいきたい。また、小学生も受け入れるなど地域の部活動として継続できる仕組み作りをすすめたいです」

小野秀幸監督

チームの中学生10人は全員3年生で、来年以降、試合に出場できるか不透明ですが、7月末に行われる県大会に向けて練習を重ねます。

(坂本羽海キャプテン)「こういう環境は当たり前じゃないっていうのを忘れずに、中学校最後に成長した姿を見てもらって、『支えてよかった』と思えてもらえるようになりたい」

感謝を忘れず笑顔で日々の練習に励む選手。新たなクラブで地域の人たちの思いに応えようとしています。