大分市の私立高校でインフルエンザの集団感染が発生。患者の数は最も多い日で生徒およそ500人にのぼっています。学校によりますと、16日時点で全校生徒1985人中、497人から感染の報告があったということです。先週行われた体育大会で一気に広がったとみられ、学校では手の消毒などの感染対策を取っています。
県のまとめによりますと、定点医療機関から報告された先週のインフルエンザ患者数は94人。1医療機関あたりの患者数は1.62人です。4月以降、インフルエンザの感染は減少傾向にあるものの依然として流行期の基準「1」を超えていて流行が長引いています。
(県感染症対策課・池辺淑子課長)「想定していたほどの爆発的な流行はなかった。ただその一方で通常であれば流行期でなくなり、収束に向かうような時期ではあるんですけど、感染流行が少し長引いている」
流行の長期化についてはコロナ禍のこの3シーズン、インフルエンザの大きな流行がなく免疫を獲得しにくい環境だったことも要因の一つと考えられます。
(池辺課長)「コロナが5類に移行されるということで、経済活動が活発化して人との距離が近くなってマスクを外す場面が増えると飛沫で感染する感染症は広がりやすくなる」
新型コロナ対策の緩和が進む中で社会的活動と感染の広がりをどう考えていくかという課題が浮かび上がっています。
(池辺課長)「感染流行するのは一部分マイナス面はありますけど、人との交流によるメリットと感染の広がりというデメリットをどうバランスをとるかというのは常に悩んでいるところ」
宮崎市の高校でも生徒、職員あわせて500人以上の集団感染が発生。また県内でも17日現在で公立小学校1校と県立高校1校がインフルエンザで学級閉鎖をしています。
県は体調が悪い時は仕事や学校を休むなど一人一人が感染を広げないための対策をとってほしいと呼び掛けています。